ゴールドコーストのアートセンター HOTA(Home of the Arts)で開催中の、 オーストラリアを代表するアーティスト Ken Done(ケン・ドーン)の展覧会 「Ken Done: No Rules」 に行ってきました。
この記事では、その展覧会の様子をご紹介します。
目次
「Ken Done: No Rules」展覧会

今回の展覧会は、Ken Doneが40年以上にわたって続けてきた創作活動を振り返る大規模な回顧展で、90点を超える作品が展示されています。
その多くは本人のプライベートコレクションから選ばれ、これまで一般に公開されていなかった作品も含まれています。
カラフルで伸びやかな絵画を通して、オーストラリアらしい明るさと開放感、そして彼の世界観をより深く垣間見られた気がする展示でした。
1980〜90年代には日本でも雑誌『Hanako』の表紙を飾るなど人気を博したKen Done。あの時代を覚えている方にとっては、懐かしくも新しい再会のような展覧会だと思います。
HOTA(Home of the Arts)とは?

まずは会場となったHOTAについてご紹介します。
ゴールドコーストの中心地、サーファーズパラダイスからも近い場所にあるアート複合施設HOTA(Home of the Arts)。
美術館、劇場、映画館、カフェ、レストランなどが一体になっていて、人気のカルチャースポットです。
建物のデザインも美しく、周囲には緑と湖(Evandale Lake)が広がります。



駐車場
HOTAの駐車場は4時間まで無料でしたが、パーキングマシンで車のレジストレーション番号(ナンバープレート番号)の入力が必要です。

Ken Done(ケン・ドーン)とは?
Ken Done(ケン・ドーン)は、オーストラリアを代表するアーティストで、明るく色鮮やかな作品や、ポジティブで温かみのある作風で知られています。
1939年シドニー生まれ。美術学校を卒業後、広告業界でアートディレクターとして活躍し、
その後、40代で画家として独立。以来40年以上にわたり、作品を発表し続けています。
彼の作品は、オーストラリアの海や自然、花、動物、家族などをモチーフに、明るい色彩で描き出し、見る人の心を明るくしてくれます。
1980〜90年代には、日本で雑誌『Hanako』の表紙アートを手がけ、その色鮮やかな世界観で多くの人の心を惹きつけました。
現在85歳を迎えてもなお、彼は“ルールに縛られない自由な表現”を追い求めながら、創作活動を続けています。
「No Rules」展示
この「No Rules」展は、Ken Doneの創作活動をテーマごとに5つのセクションに分けて紹介しています。
会場に入るとまず目に飛び込んでくるのは、黄色い壁に大きく書かれたKen Doneの言葉。
”There are no rules. And if there are rules, then you may as well break them.”
(”ルールなんてない。たとえルールがあるとしても、破ってしまえばいいんだ。”)
その奥には、円形に広がる映像インスタレーションが設置され、Ken Doneのカラフルな作品の世界が広がっていました。

流れる映像の鮮やかな色彩は、これから始まる展示の序章のよう。
中央の丸いソファにも彼のモチーフが描かれています。
ここから、Ken Doneの世界を5つのテーマでたどる展示が始まります。
Painting in Spades
ビーチで拾ったプラスチックのスコップをパレットとして使うという、ユニークで自由な創作スタイルを紹介。

(2005年)

日常の中にある遊び心と創作の原点を感じました。

Private Paradise Show
シドニー・モスマンにある自宅兼スタジオ「The Cabin」を題材にした作品群。
家族や庭、穏やかな日常の中から生まれる色彩や幸福感が印象的でした。

JudyはKen Doneの奥様です
わたしにとって特に印象に残ったのが、Ken Doneがお母さんの80歳の誕生日に描いたお花のアートです。
「80個のお花」が一面に並んでいて、 母への愛情と人生への感謝が感じられる、とても温かい作品でした。

この作品に心を打たれて、わたしは思わずこのアートがプリントされたTシャツを、記念に購入しました!


奥様のJudyに贈った日本の俳句集の中の一句、
Butterfly dreams (蝶の夢)より

Between the Flags
オーストラリアのビーチ文化を象徴する作品が集まったセクション。

海辺の風や砂の温もりまで感じられるような、明るく楽しい世界で、オーストラリアの「ビーチとの深い絆」を感じられるエリアでした。


Paint Partnerships
アートとファッションの融合をテーマにしたセクション。
1980年代に手がけたSheridanやOrotonとのデザインコラボから、2022年のシドニー発ブランド「Romance Was Born」との最新コレクションまで、Ken Doneの多彩なコラボレーションが紹介されています。

また、日本で人気を博した雑誌『Hanako』も展示されていました。
Ken Doneは、1988年の創刊号から2001年まで13年間にわたり『Hanako』の表紙アートを手がけ、その明るくカラフルなデザインで多くの人々を魅了しました。

当時の時代の空気を感じさせる、鮮やかで楽しい世界を懐かしく思い出させてくれる展示でした。
この展示スペースには、モニターも設置されていて、短い映像が3本ほど(10分くらい?)流れています。ソファーに座ってゆっくりと観ることができます。
このセクションでは、アートが暮らしに溶け込む楽しさが伝わってきました。
Reef Dreams
サンゴ礁の美しさと儚さなどを描き、自然への愛情と環境保護への想いが込められています。

展示を鑑賞し終えて
どのセクションも、それぞれに異なるKen Doneの世界が広がり、彼の“ルールに縛られず自由に表現する”という想いと、アートを通して日常を楽しむ心が伝わってきました。
大好きなKen Doneの作品を通して、改めて“アートが日常にあることの豊かさ”を感じる時間でした。
かなりゆっくり見てまわったので、鑑賞にはおよそ1時間半ほどかかりました。
会場出口近くには、ミュージアムショップで購入できる限定グッズのディスプレイがありました。

ミュージアムショップ
展覧会を見終わった後は、併設のショップへ。
本展覧会限定のTシャツを始め、トートバッグ、マグネットやお扇子、帽子など、可愛いグッズが並んでいます。


どれも日常をちょっと明るくしてくれるようなアイテムばかりで、見ているだけでもワクワクしました。
購入したお花のアートのTシャツは、綿100%の素材で、背中に「HOTA × Ken Done」のロゴ入り。特別な記念の一枚になりました。


The Exhibitionist Barでひと休み
鑑賞のあとは、HOTAの最上階(5階)にあるThe Exhibitionist Bar でアイスラテをいただきました。


屋内とテラス席があります
ルーフトップのテラス席や、お店を出てすぐのスペースからは、ゴールドコーストの街並みを一望できます。

テラス席からの眺め

HOTA Gallery 5階
おわりに
今回の「No Rules」展では、Ken Doneのカラフルで自由な世界観だけでなく、彼の人生観や家族への想いなど、より深く触れることができた気がします。
そして作品を通して、アートが日常の中にある豊かさを改めて感じさせてくれる本当に素敵な展覧会でした。
ゴールドコーストを訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。
開催概要
- 展覧会名:Ken Done: No Rules
- 会期:2025年9月12日(金)〜2026年2月15日(日)
- 会場:HOTA Gallery(135 Bundall Rd, Surfers Paradise, Queensland)
- チケット:大人 A$21(日時指定)。そのほか、日時指定なしのチケットやシーズンパス、HOTA Café・Exhibitionist Bar・Palette Restaurantでのランチがセットになったチケットもあり。(わたしは、当日オンラインでA$21のチケットを購入しました)
- 公式サイト:hota.com.au
※ 展覧会情報は執筆時点(2025年11月7日)のものです。最新情報は公式サイトをご確認ください。





















