ザ・ガン乗車2日目は、Marla(マーラ)でのサンライズ鑑賞から始まり、ブランチ、Alice Springs(アリススプリングス)での観光ツアー、そして車内での最後のディナーと、盛りだくさんの一日になりました。
この記事では、2026年5月にアデレードからダーウィンまで2泊3日で乗車した、オーストラリアを縦断する豪華寝台列車ザ・ガンの旅の2日目の様子をご紹介します。
今回の旅のルート

▼ザ・ガン乗車1日目の様子や、ゴールドツインキャビン、車内設備についても詳しくこちらの記事でご紹介しています。
目次
マーラでアウトバックのサンライズを鑑賞

前夜にはスタッフの方が客室を訪れ、「明日のサンライズをご覧になりますか? 起床のためにドアをノックしましょうか」と確認に来てくれました。
朝5時45分、外はまだ真っ暗な中、ラウンジ車両へ向かい、下車の案内を待ちました。
列車はMarla(マーラ)に停車していました。
マーラはアデレードから北へ約1,000kmに位置する、南オーストラリア州北部のアウトバックの町です。
6時20分ごろ外へ出ると、焚き火が用意されていて、乗客たちは温かいコーヒーや紅茶を片手に夜明けを待っていました。

早朝のマーラは思った以上に冷え込みました。わたしは長袖Tシャツにカーディガン、薄手のダウンジャケットを重ねていましたが、それでちょうど良いくらいでした。

6時45分ごろには、ベーコン&エッグロールや小さなチーズロールが配られました。わたしは写真を撮るのに夢中で気付かなかったのですが、夫が先に見つけて持ってきてくれました。


紅茶を飲みながら、少しずつ明るくなっていく空を眺めていました。

最初は雲が多く、「今日は日の出が見られないかもしれない」と思っていたのですが、7時15分ごろになると、赤いアウトバックの地平線の向こうから太陽が顔を出し始めました。
土の色は想像以上に赤く、まさにオーストラリアのアウトバックらしい風景が広がっていました。

赤いアウトバックの大地の向こうから昇る朝日はとても美しく、この旅で出会った忘れられない景色のひとつになりました。

客室のシャワーを利用してみた
列車に戻った後は、客室のシャワーを利用しました。
Gold Twin Cabin(ゴールドツインキャビン)のバスルームはかなりコンパクトで、シャワーを浴びるスペースも限られています。わたしは何とか利用できましたが、夫はかなり窮屈に感じたようでした。
また、シャワーの途中で水圧が変わることがあり、シャワーカーテンを閉めていてもトイレ周辺に水が回りやすい印象でした。
それでも、日の出観賞のあとに温かいシャワーを浴びると気分がすっきりしました。
南オーストラリア州からノーザンテリトリー州へ
客室のソファーで読書をしながらうとうとしていると、「まもなく South Australia(南オーストラリア州)と Northern Territory(ノーザンテリトリー州)の州境を通過します」という車内アナウンスが流れました。
列車は10時ごろに州境を通過。

9時59分に撮影
列車が速度を落としてくれるため写真撮影のチャンスはあるのですが、タイミングは意外と難しく、わたしはiPhoneで何とか撮影できたものの、カメラを構える余裕はありませんでした。
こういう場面では、スマートフォンの機動力の高さを実感します。
長い旅の途中で州境を越えるというのも、ザ・ガンならではの体験だと感じました。
2日目のブランチ | クイーン・アデレード・レストラン
この日のブランチ時間は10時から12時30分までとなっていました。午後にはアリススプリングスでの観光が予定されていたため、わたしたちは早めの10時30分ごろにダイニング車両へ向かいました。
ラウンジで20分ほど待機した後、クイーン・アデレード・レストランのテーブルへ案内されました。
こちらがブランチメニューです。フレッシュジュースに加え、メインは4種類、デザートは2種類の中から選ぶことができます。


まずはオレンジジュースをいただき、コーヒーはフラットホワイトをお願いしました。
そして、私が選んだのは Haloumi Stack(ハルミスタック)。
ポーチドエッグや大好きなハルミチーズ、ほうれん草、トマトなどが添えられた一皿で、とても満足度の高い朝食でした。
夫は Bacon and Eggs on Toast を注文。ベーコン、エッグ、チポラータソーセージ、ほうれん草などが添えられた朝食プレートです。
どちらもボリュームがありました。
デザートには Apricot, Cranberry & Poppyseed French Toast を選びました。想像していたふわふわタイプというより、しっかりとしたフルーツケーキのような食感でした。デザートは夫とシェアしました。




このブランチでは、スコットランドから一人旅で参加していたリタイア後の女性と同席になりました。今回のオーストラリア旅行は世界一周旅行の一環とのことで、旅のお話や、飼っているポニーのことなど、興味深く聞かせていただきました。
一方で、車内アナウンスで車窓の見どころが案内されるたびに、次の撮影ポイントが気になってしまいます。
車窓から見えた「アイアンマン」とフィンケ川
ブランチの途中、車内アナウンスで有名な「The Iron Man(アイアンマン)」が近づいていることを知り、ダイニングカーの空いている席から写真を撮ることができました。
「The Iron Man」は、タルクーラ~アリススプリングス間の鉄道建設において、100万本目のコンクリート枕木が敷設された地点を記念するモニュメントです。新線は1980年に完成し、それまで洪水被害などに悩まされていた旧路線に代わって開業しました。

11時11分に撮影
その後にはFinke River(フィンケ川)も通過。
フィンケ川は、オーストラリア中央部を流れる約600kmの河川です。世界最古級の河川のひとつともいわれていますが、普段は水が流れていないことが多く、大雨の後にだけ流れが現れる「一時河川」として知られています。
この時も広い砂地が続き、水は一部に残っているだけでした。

11時28分に撮影
車窓から次々と現れる景色を眺めていると、長距離列車の旅ならではの楽しさを感じます。
アリススプリングスに到着

ザ・ガンはAlice Springs(アリススプリングス)に到着しました。気温は16度くらいでした。
アリススプリングス駅には、ザ・ガンの名前の由来となったアフガン人ラクダ使い(Afghan Cameleers)を記念した像が設置されています。鉄道が整備される前、彼らはラクダを使って内陸部へ物資を運び、オーストラリア中央部の発展を支えました。
列車を降りる際、各車両の出口にスタッフが立って案内してくれるため安心です。乗降時には足元に気を配りながらサポートしていて、不安のある方への配慮も感じられました。
列車を降りた場所からバス乗り場までは徒歩で数分ほどですが、近くにはカートも用意されていて、必要な方は利用できるようになっていました。

バス乗り場にはツアーごとの案内旗が立てられ、複数のバスが並んでいました。スタッフがランヤードに付けられたツアータグを確認しながら、それぞれのバスへ案内してくれます。
バスの乗車口付近には、冷えたボトルウォーターが用意されていました。
シンプソンズ・ギャップツアーへ参加
ザ・ガン乗車2日目のオフトレイン・エクスペリエンスでは、わたしたちはSimpsons Gap(シンプソンズ・ギャップ)ツアーに参加しました。
午後2時ごろ、アリススプリングスに40年以上暮らしている現地ガイド兼ドライバーさんと女性スタッフが同乗する大型観光バスで出発します。
20分ほど走り、まず最初に訪れたのはアンザック・ヒルでした。
アンザック・ヒル

Anzac Hill(アンザック・ヒル)は、アリススプリングス市街地を見下ろす高台にある展望スポットで、街並みや周囲を取り囲むマクドネル山脈を一望できます。
丘の上には戦争記念碑があり、国のために従軍した人々を追悼する場所となっています。

わたしたちは以前アリススプリングスを訪れた際にも立ち寄ったことがありましたが、改めて訪れても、広大な大地の中に広がる街の様子を一望できる良い展望スポットだと思いました。
再びバスで約20分移動。
シンプソンズ・ギャップ
Simpsons Gap(シンプソンズ・ギャップ)は、アリススプリングス近郊のウェスト・マクドネル国立公園内にある景勝地です。切り立った岩壁に囲まれた峡谷で、オーストラリア先住民にとっても大切な場所とされています。
わたしたちが最初に見学したのは、白い幹が印象的なゴーストガムでした。
ゴーストガムはオーストラリア内陸部を代表する木のひとつです。


その後バスで少し移動し、この日一番楽しみにしていた峡谷エリアへ向かいました。
峡谷へ向かう途中には水場があり、周囲には迫力ある岩壁がそびえ立っています。赤褐色の岩肌と白い雲、青空のコントラストが美しく、オーストラリア内陸部ならではの雄大な景色を楽しむことができました。

心癒される光景でした


現地ではオーストラリア先住民のガイドさんが案内してくださり、この土地の文化や自然について話を聞くことができました。

散策路は自然の地形を生かした造りになっていて、大小の岩が多く転がっている場所もあります。わたしたちも足元に気を付けながら、写真や動画を撮りつつゆっくり歩きました。
ガイドさんによると、この地域にはブラックフット・ロックワラビーが生息していて、岩場に姿を見せることがあるとのこと。
わたしたちも岩壁の近くで探してみましたが、この日は残念ながら見つけることができませんでした。
その代わり、他の乗客の方が撮影した写真を見せてくださり、かわいらしい姿を見ることができました。
ジョン・フリンの墓(歴史保護区)
駅へ戻る途中、John Flynn’s Grave Historical Reserve(ジョン・フリンの墓 歴史保護区)にも立ち寄りました。

ジョン・フリンは、オーストラリア内陸部における遠隔医療や航空医療の発展に大きく貢献した人物として知られています。
この日のツアーは予定より順調に進んでいたこともあり、ガイドさんが立ち寄ってくださいました。
バスは、午後5時半ごろアリススプリングス駅に戻りました。
2日目のディナー | クイーン・アデレード・レストラン
ツアーを終えて列車に戻ると、あっという間に最後のディナーの時間になりました。
この日の夕食は午後6時30分からと決められていたため、少し前からラウンジカーで過ごし、スタッフの案内を待ってダイニング車両へ向かいました。
前日にラウンジカーで知り合った、80歳になるオーストラリア人ご夫妻とテーブルをご一緒させていただきました。ザ・ガン乗車中に一番親しくお話しした、とてもお元気で素敵なご夫婦です。わたしたちも80歳になっても、このように旅を楽しめるくらい元気でいたいと思いました。
メニューは前菜、メイン、デザートをそれぞれ3種類の中から選びます。


わたしは勇気を出して、前菜にワニの餃子(Crocodile Dumplings)、メインにビーフ(Fillet Beef)、デザートにチーズの盛り合わせを選びました。
夫は前菜にダック、デザートにスティッキーデーツプディング。
メインには、このほかにオーストラリアを代表する魚・バラマンディのグリル(Grilled Saltwater Barramundi)も用意されていました。






クロコダイルと聞くと少し身構えてしまいますが、アジアンテイストの味付けで食べやすかったです。メインのビーフは付け合わせやソースも含めて上品な味付けでした。
ザ・ガンでの毎回の食事で感じたことですが、どの料理も列車の中でいただいているとは思えないほどクオリティが高く、とても美味しかったです。
おわりに
この日は、サンライズ鑑賞に始まり、アウトバックの雄大な景色、アリススプリングス観光、そして車内での最後のディナーと、朝から夜まで内容の濃い一日になりました。
特にシンプソンズ・ギャップの美しさは想像以上で、この旅のハイライトのひとつだったと思います。
夜は前日に比べると列車の音もそれほど気にならず、前夜よりは眠ることができました。
明日はいよいよザ・ガンの列車旅も最終日です。
キャサリン渓谷クルーズを経て、終着駅ダーウィンへ向かいます。
▼ザ・ガン乗車3日目の様子は、こちらの記事でご紹介しています。
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